$shibayu36->blog;

クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

知っておきたい「酒」の世界史読んだ

なんかKindleで安売りしてたので買って読んだ。非常に面白かった。

タイトルの通り、酒が歴史の中でどのように作られていったかについて、時系列に紹介されている。ビール、ワイン、日本酒、ブランデー、カクテルなどなど様々なお酒の発生の起源が分かり興味深い。



この本を読むと、発生の起源はその土地の特色や歴史背景に依存している事がわかる。日本の例が分かりやすいと思うので、この本の中から日本における日本酒の発生の起源と日本におけるビールの話について軽く紹介しようと思う。


日本酒は米と米麹と水を使って作る酒である。なぜ日本ではこのように酒が作られるようになったかというと、以下の理由があるようだった。

  • 穀物として米がよく使われていた
  • 発酵させるための材料として、日本各地では麹が自然に見られる菌であり、かつ醤油や味噌などの発酵に使われていた

このようにその土地の特徴的な材料や文化的背景が、その土地での酒を形作っていたりすることが分かる。


また日本のビールの話も面白い。日本では生産されているビールの99%程度がラガービールらしい。僕は海外にはいろいろな種類のビールがあるのに、なんで日本のビールは同じような味のものが多いのかということが気になっていた。この本によると

  • ラガービールは製造には時間がかかるが、品質を一定に保つ事ができる、冷やしておけば長期間保存が利くなどのメリットがある
  • 大量生産される品質の均一な「商品」としてはラガービールのほうが都合がよかった

とのこと。おそらく日本でビールが流行りだしたのは、大量に生産するようになってからのため、このような比率になったのではないかと思う。最近ではラガービールでない種類のビールも目立ってきたので面白いなーと思う。



こういう感じで世界中の酒に関する歴史的な経緯とかを教えてくれる本だった。Kindleでむっちゃ安いのでおすすめです。