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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

子供が小学校に行き渋った時におこなったこと

小1の子供が夏休み明けに週1くらいの頻度で「学校に行きたくない」と言い始めた。そういう日はどれだけ行かせようとしてもひたすら泣いて怒って行かない。

話を聞いてみると、本人にとっていろんな不安がある時に行きたくない気持ちになるらしい。たとえば必要な持ち物があると聞いたけどそれが何か分からない、鍵盤ハーモニカのテストがうまくできるか分からないなど。

行きたくないなら最悪行かなくてもいいかと思っていた一方で、学校へ行かないと親はまったく仕事はできなくてイライラしてしまうし、学校の手軽に多様な学習をしてもらえる環境を活用できないし、と可能なら学校に行ってほしいなと感じていた。

なんとか学校に行ってもらうには親の最初の行動が重要そうだなと考え、色々調べながら対策していった。今回は何をしていたかメモを残しておく。

行き渋りや不登校についての知識を得る

まずは知識が大切だということで、行き渋りや不登校について調査をした。

たとえば学校に行かない君が教えてくれたことという本。 初め行き渋りを始めた時は、「マジでなんでもいいから行ってくれ。仕事もできなくなって辛い」という気持ちになってイライラしていた。しかしこの本を読んで、もうちょっとのんびりした気持ちになれたというか、無理やり行かせてもまったく意味はないから家にいさせて自分は仕事してたらいいかという気持ちになれた。

あとは子育てのラジオ「Teacher Teacher」というPodcastも参考になった。とくに#03/#04の「子どもが学校へ行かない・・・」さて、どうする?というエピソード。このエピソードの中で次のことが印象に残った。

  • 学校に行かないことを続けてしまうと、さらに学校へ行けなくなってしまう。4日以上連続で休むとより行きにくくなってしまうという調査があるらしい
  • 学校に行かない場合は家にいてもいいので学校でやるようなことをやる
  • 学校に行かない理由は表面的なもので、実際には学校に行くための力が溜まっていないことが原因であることが多い
  • 学校に行くための力を溜めるため、愛情と承認のコンプリメントを続ける
    • 愛情「・・・だと嬉しいな」という声掛け
    • 承認「・・・の力があるね」という声掛け

他の情報を探っていると、学校を休みたい時は好きになんでもしたら良い派もあることに気づいたが、こちらは自分の指針と外れていたので今回は参考にしなかった。このやり方は、本人のエネルギーが完全に切れている時期には効果がありそうだが、現在の自分たちの状況とは違うなと判断した。

早寝早起きをする

色々情報を探していると、「これは鬱病治療と似たところがあるな」と気づいたので、とにかく睡眠時間を確保した。早寝早起きは大事。

いつも平日は仕事終わってご飯食べてお風呂入ってとやっているだけで時間が経ち、22時くらいに就寝になってしまっていた。これは対策が必要と考え、仕事時間を調整したりお風呂の入り方を工夫したりして、21時くらいに布団に入れるようにした。

早く寝れば自然と7時前に子供が起きるようになり、学校前の朝の時間も確保できるようになった。そのくらい早起きしても早く寝ているので9~10時間程度は睡眠時間は取れるようになった。

不安な理由をじっくり聞いて、一つずつ対処する

うちの場合は、その日の学校の時間割でのなんらかの不安が行きたくない理由になっているらしいと分かった。そこで行きたくないと言い始めた時は、その日は行くのは完全に諦め、何を不安に感じているのかじっくり聞くことにした。

すると全体的に「何かがうまくできないかもしれないと考えてしまって不安に思っている」ということが分かった。自分もそういう傾向にあるのですごく共感してしまった...

自分としては「不安に思わずに失敗してもやってみたら」という気持ちはあるものの、そのように気持ちを変化させるのは中々大変そうなので、まずは不安に対してひとつずつ一緒に対処していった。たとえば「鍵盤ハーモニカがうまくできるか不安」なら、話してみると練習ができていれば不安じゃないらしいので、休みの日に一緒に練習をするという対処をした。

このように、行きたくない日は行くのを諦めて、不安な理由を聞いて、1つずつ対処するようにした。

何かできたことを見つけたら、力があるねと声をかける

不安への対処はやるものの、子育てのラジオ「Teacher Teacher」にもあるように、行きたくない理由自体は表面的な可能性も高い。根本的に本人が対処できるようになるには、自己肯定感や自信も大切になってきそうだった。

そこでPodcastにもあるように、本人が何かできたことがあった時には「〜する力があるね」という声かけを繰り返した。たとえば早めに宿題ができた時は「先にやるべきことを終わらせる力があるね」みたいな感じ。

しばらく続けていると子供本人も「自分は〜する力があるわ!」と嬉しそうに言い始めたので、よしよしという気持ちになった。

休む時は自分で時間割を作って行動してもらう

行きたくないと言い始めた時は行くのは諦めるようにしたが、一方で学校の時間に好きに遊ぶというのは微妙だなと考えた。何かしら身になる活動はしていてほしい。親からこれをしなさいというのもやる気出ないだろうなと思ったので、自分で学校の時間に合わせて時間割を作ってもらうことにした。

たとえば1時間目は国語の勉強、2時間目は音楽みたいに本人に決めてもらって、その時間割にしたがって動いてもらう。時間になったら「よーいどん」で子供は勉強を始め、親は仕事を始める。

もちろん小1の年齢なので、予想はしていたが決めてもらったとおりにはまったく進まない。やっぱり別のことがしたいと何度も言われる。「決めたことでしょ」と言い聞かせるのも大変なので、自分の中ではこういうルールなら自由に変えて良いということにした。

  • 学校では出来ないことはやらない。たとえばゲームをする、動画を見るはやらない
  • 授業時間には、勉強・創作活動・運動など、学校で身につけるようなスキルが獲得できることをする

こんなルールで、最初は「国語3時間連続やる」みたいな、自分だったら絶対嫌だなみたいな時間割を組んだ時も、「やっぱ疲れたから音楽やる」みたいに柔軟に変えてやっていた。

学校の先生と話す

小学校の様子は親からはよく分からないなと思い、先生とどんどんコミュニケーションを取った。学校の様子を聞いたり、先生にお願いできそうなことを頼んだり。

先生から「夜遅くなってしまった時は宿題はやらずに睡眠を優先してもらって連絡帳に書いてもらったら良い」という話を聞けたりして、それを子供に伝えたらちょっと安心していたという体験があったので、なんらかコミュニケーションを取っておくのは大切だなと感じた。

現在

いろいろやってみたら、いったん直近2週間くらい毎日学校に行ってくれている。学校に行きたくない理由も解消しやすかったためか、早めに解決に向かっていて良かった。あとは家で時間割を決めようとすると相当長い時間勉強しないといけなくなったので、学校の方が楽ということに気づいたらしい。

もちろんまた行きたくないとなることは今後もたくさんあると思うが、自分の中で対応するスキルが付いたので良しとする。