開発生産性を高めるヒントを最前線で働くエンジニアによる取り組みから考える会 - connpassのイベントで、「今の生産性向上活動で大切にしている考え方 〜開発チームに属した改善活動から得た気づき〜」というタイトルで、開発生産性に関する発表をしてきました。
自分はこれまで、10年近く開発チームの中からボトムアップでチーム改善・生産性改善をしてきました。例えば、GitHubを使った開発フロー改善、チームごとの開発生産性の定量化・可視化、バリューストリームマップを使った、開発フローのボトルネック発見、CIの高速化などによる生産性改善、Findy Teamsを使った生産性可視化と改善などです。
それらの活動では失敗も成功もありました。その体験から、改善活動をしているときに裏で大切にした方が良い考え方についても明確になってきました。
そこで今回は、「今の生産性向上活動で大切にしている考え方」の言語化を試みて、発表することになりました。具体的には以下の三つのことを大切にしています。
このことについて、発表で深堀りしているので、興味があれば是非資料を見ていただければと思います。ちなみに僕は以下のスライドが気に入ってます。
他の発表の感想
他の方の発表も「わかるわかる」と頷きながら聞いていました。簡単にですが感想です。
開発者の生産性向上の始め方・育て方 〜生産性向上チームの 7 年間から見えてきた知見〜 宮田 淳平さん(サイボウズ株式会社)
- スケールするにつれて、改善活動を支援先のチームと進めていく、自力で改善活動を継続できるように、というのが良い話だなと思いました。「自分達で改善する」のではなくて、「改善できる能力をインストールする」みたいな感覚
- 利用は強制しない、もめっっっっっっちゃ大事だなと思いました。基盤チーム・生産性向上チームが、変に標準化してしまって、逆にプロダクトチームの工夫を阻害するというのがあるあるなので、自分自身も気をつけていきたいです
OKRと連動した開発スピード向上のための土台づくり 前島 治樹さん(株式会社hokan)
- インシデントスコアを付ける、なるほどと思いました
- 障害の根本対策をするとき、「クリティカルなものは根本対策してもう起こさないようにする」「クリティカルでないものは、あえて根本対策をせず別の施策を優先する」の両方が大切だと思っています
- インシデントスコアをつけることで、うまく両方を満たせそうだと思いました
開発生産性をハックする話 神谷 健さん(ファインディ株式会社)
- まずは「生産性高そう」から始めませんかというのが非常に良かったです。エンジニアをやっていると、その特性からか「生産性などのデータを取るならちゃんと定義を決めないと」と思いがちなのですが、最初から定義を決め過ぎようとすると動けなくなってしまうというのがよくあるので、参考になりました
- 自分もPR数という指標は思ったより良さそうと感じてます。自分もよく「1日1PRくらい作れると良いペースですね」という話をしてます。PRを細かく分けてもらえると、素早いフィードバックが回るんですよね
- その上で、指標を給与の評価には使いたくないよね、は本当にその通りだなと思いました
参考: これまでの自分の生産性向上活動に関する記事
- GitHub Kaigiで「はてなブログチームの開発フローとGitHub」という発表をしました - Hatena Developer Blog
- 「新機能作成時に開発ブランチに細かくmergeしていく戦略」について社内勉強会で発表しました - Hatena Developer Blog
- Pull Requestから社内全チームの開発パフォーマンス指標を可視化し、開発チーム改善に活かそう - Hatena Developer Blog
- レビュータイムや定期的なissueチェックのためにGithubのissueを検索してSlackに投稿するCLIツールを作った - $shibayu36->blog;
- 開発パフォーマンス指標とバリューストリームマップでチーム改善をする - $shibayu36->blog;
- Findy Teamsの指標を使ってチームの生産性を改善しよう - ANDPAD Tech Blog
- ANDPAD TECH TALK 第11回 - 開発チームの生産性向上に取り組むスペシャリスト対談!後編 可視化ツールを導入してみて分かったこと、そして今後の展望 - ANDPAD Tech Blog