最近以下のようにコーチングや人間の学習モデルの勉強をしている。
- 目標設定の仕方を学ぶ - 「ザ・コーチ」読んだ - $shibayu36->blog;
- 「リファクタリング・ウェットウェア」を再読した - $shibayu36->blog;
- 「コーチングのすべて」という本を今読んでいる
そこで、自分の考えをまとめるためにも、なぜ最近コーチングや人間の学習モデルの勉強をしているか書いてみようと思う。
最近、株式会社はてなという会社で、シニアエンジニアというポジションに付いた。シニアエンジニアは、数人のエンジニアのメンターとして、目標設定・1on1面談・評価などを行うポジションだ。また、社内のエンジニアの一つのロールモデルとなれるような態度を求められる。
このポジションになった時に、まず初めに考えたことは、このポジションとして求められていることは何なのかということだった。考えた結果、数人のエンジニアのメンターとなるということは、はてなとして社会に価値を届けるための技術力を会社全体で向上させるために、「自分の数人のメンティーの成長に責任を持つ」ことが求められていることなのではないか、という結論に至った。
この考えに至った時に、ではどのように技術力を高めてもらうかを考えてみた。現在技術力というのは非常に細分化されており、メンティーが持っている技術を全て自分で吸収し、適したアドバイスをすることはできない。そう考えると、その人自身に自分の強みや弱みを発見してもらい、自主的にモチベーションを持って、技術力を高めてもらうしかないと考えた。
以上のことを考えた結果、僕は単なるエンジニアとしての技術を高めるのではなく、人間の学習モデルやモチベーションに関する理論、そしてその人自身に課題を発見してもらい改善する手助けをするコーチングという分野を学習することが良いと考えた。これが最近コーチングや学習モデルなどを勉強し始めた理由である。
今のところ、コーチングに関しては「ザ・コーチ」を読み終え、現在「コーチングのすべて」という本を読み始めている。また、「コーチングの基本」「コーチング・バイブル」あたりがさらに気になっている。学習モデルについては、「リファクタリング・ウェットウェア」を読み終え、さらに「職場が生きる人が育つ経験学習入門」などが気になっている。このあたりを今後は勉強していきたい。
ちなみにエンジニアから離れるつもりはまったくなく、並行してエンジニアリングについても学習を進めていくつもりである。しかし、流行りモノを勉強しながら組織周りの勉強をするのは大変なので、どちらかといえば賞味期限の長い基礎的な力をもう一度学習しようかと思っている。このあたりは、「やさしいコンピュータ科学」読んだ - $shibayu36->blog; にも書いていて、次は「珠玉のプログラミング」などでアルゴリズムに関する知識をつけたり、「理論から学ぶデータベース実践入門」でデータベースの理論をもう一度学び直したりしようと思う。
僕はもともとエンジニアリングにも興味があったが、他にも人の行動や組織行動についても興味があった。ポジション的に人を見るところになったこともあるので、エンジニアリングを怠らないようにしつつ、今後は組織に関して片足を突っ込んで行きたいと思う。
[asin:B00CJ5F3J2:detail]【2016/11/11 11:50追記】
なぜ最近コーチングや人間の学習モデルの勉強をしているのか - $shibayu36->blog;b.hatena.ne.jp
- [management]
個人的に、喋るマネジャーが苦手で、聞くマネジャーとの方がやりやすいと思っていたけど、コーチングっていうのはそういう方向のものなのだろうか。いかにも指示っぽい名前で敬遠してたけど興味でてきた。/なるほど
2016/11/11 11:36
このようなコメントがありましたので補足します。喋るマネジャー、聴くマネジャーという文脈にマッチしているかは不明ですが、能動的にこちらからアドバイスするような教え方は、ティーチングと言われていて、コーチングとはまた別の分野になりそうです。コーチングの説明はいろいろありますが、
- コーチングは、クライアントの問題解決や、意思決定、あるいは目標達成を助けるだけでなく、自律的に学習する能力を育て、個人の成長を促すもの
- コーチは答えを与えるより、質問をする
ということが言われていて、「質問をして聴くことで相手に気づきを与える」技術と言えそうです。 > id:hush_puppy