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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

問題 => 原因 => 解決方法という順で物事を考える

今日LIGのブログを読んで、直近自分の中で課題に思っていることと近いことがそのまま書かれていたので、非常に参考になった。そこで自分の思考を整理するためにも、以下の記事を読んでそのあたりについて思うところを書いてみる。


プロジェクトでトラブルが発生したときにWebディレクターがとるべき3つの手順 | 株式会社LIG

自分自身の課題

最近の自分自身の課題としては、「問題が発生したときに、すぐに解決手法を考えてしまう」というものだった。それには全く自分自身では気づいてなかったのだけど、最近はあるところで

  • 問題を見つけた時、いちどその原因はなにかを考えたほうが良い
  • 問題 = 原因ではない、そこを意識した方がいい

との指摘を受けて、確かに自分は問題だと思ったときに、それが本質的な問題か別の問題なのではないかと考えてはいたと思う一方、問題の原因とは何かについては深く考えてなかったということに気づいた。

問題 => 原因 => 解決の順で考える癖をつける

その課題に気づいたときにまずどうしようかと考えた。その時同時に、「考える力が無いのではなくて、原因を考えるという部分が癖になっていない」と言われたので、ひとまず癖をつけようと考えた。そこでひとまず癖をつけるためにどうしたら良いかを考えた結果、一番シンプルに以下のような言葉を自分の仕事場のディスプレイの下に貼り付けるということをした。

問題を発見 => 原因を考える => 原因を取り除く解決策を考える

この貼りつけた言葉は正にプロジェクトでトラブルが発生したときにWebディレクターがとるべき3つの手順 | 株式会社LIGで言われていることだと思う。

ディスプレイの下にシンプルな言葉を貼っておくと大体目に入るし、何度も目に入れておけばさすがに覚えるし、それによって今の問題 => 解決方法とすぐに考えてしまう課題を、問題 => 原因 => 解決とかんがえる癖に変化させることができると考えた。まだ初めてみて2日だけど、これは現状のところ直感的にうまくいきそうという風に思った。


またこの言葉を貼り付けたときに、最近勉強したやり方を使うとうまく出来ないかと考えたら、具体的なアクションを考えることが出来た。それは以下の二つのことである。

  • 問題が、事実なのか解釈なのか、を意識する
  • 原因把握には5回のなぜ、whyツリーを使ってみる

そこでこの二つについても軽く紹介してみる。

問題が、事実なのか解釈なのか、を意識する

最近勉強した考え方の一つとして空雨傘というフレームワークがある。

これが問題を考えるときに役に立つのではと考えた。つまり問題と思っていることが、「事実」か「解釈」のどちらかの可能性があるので、まずどちらなのかを一度考えるようにする。事実であればそれは本当に起こっている問題だし、解釈なのであればもしかしたら問題の「事実」があり、それを自分の主観に直しているのかもしれない。

これを一度考えることで問題に対する自分の理解を深められると考えたので、意識することにした。

原因把握には5回のなぜ、whyツリーを使ってみる

こちらも最近5回のなぜ、whyツリーという二つの手法を勉強したので、原因把握の精度を上げるためにこれを使ってみようと考えた。

原因把握をするときに単に浅く考えてしまうと、それが根本的な原因ではないものを原因と判断してしまうことがある。そこでそれをもうちょっと深く考えるためになにかしらツールを使ってみようと思った。

使えそうなツールは

というものがありそうだったので、これを使ってみようと考えた。

まとめ

問題 => 原因 => 解決を考える癖を付けたいという話題で幾つか自分の頭を整理するためにブログを書いてみた。他にこういう考え方がある、癖を付けるならこういうことをすればよいのではないかという話があれば教えて欲しいです。

「エンジニアマネージャー論と学びを抽出する努力を続けること」を読んで

http://wazanova.jp/items/1574を読んで、非常に参考になったのでいつも本を読んで感想書いている時と同様、思うところについて書いてみる。

今回は以下の二つのポイントについて非常に感銘を受けた。

  • やるべきことを毎日洗い直して、絞り込むことが大切
  • 適切な意思決定プロセスとメンバとの良好な関係が築ければ、95%は大丈夫

やるべきことを毎日洗い直して、絞り込むことが大切

上であげたブログに

真剣にものごとに取組むと、やらなくてはいけないことはそのうち次から次へと気づく and/or 嫌でも湧き出てくるもの。なので、アドバイスを求められれば、やるべきことは最小限、できれば三つ以内に絞って、何をやめることができるかを探す手伝いをするようにしています。やるべきことを毎日洗い直して、絞り込むことが大切。

ということが書いてあり、直近の自分の状況もあいまって非常に納得できる言葉だなと思った。

最近自分を変に忙しく追い込んでしまい、完全に潰れかけてしまった。最近の状況の変化を良いものと捉え、自分の中で非常に頑張ろうとしたのだけれど、逆に真剣に取り組みすぎて「やらなくてはならないこと」というのが無限に出てきてしまった。かつどれも大事に思えるしどれも中途半端になってしまうという状態になった。これまで単にエンジニアとしてひたすら実装していた時には、「やらなくてはならないこと」に気づいた時に、その絞り込みの力や解決スピードが一定を超えていたので何とかなっていたが、少しやることが変わってしまってからは絞り込めないしスピードも遅いしというので破綻した。以下の様なインバスケット思考の本やイシューからはじめよみたいな本を読んだ時も結局絞り込むことが大切と書かれていたけど、自分が経験してみるまで、実際にどのようになるのか「理解」はしてなかったのだなと分かった。

上のようなことを経験したために、やはり絞り込むことは大事なのだなと思っていた時に先ほどのブログエントリを読んだので、非常に参考になると思った。


しかし、どうやって絞り込めばいいかはまだわかっていない。どうやって絞り込めばいいんだろう。ひとまず昨日うんうん考えこんで思ったこととしては、ひとまず自分のTODOリストを以下の三つのカテゴリで分けるということをしてみようと考えた。

  • 期限が完全に決まっている、重要なもの
  • 期限は決まっていないが、直近(2週間以内とか?)に解決したい重要な課題
  • その他見つかった課題や、自分が思いついた課題解決アイデア

ちなみに前提としては重要でない些細なものは頭から外すために入れない。

このくらいにカテゴリ分けしておくと、今日一日でやらないといけない3つのことくらいには毎日絞り込めるんじゃないかと思って、ひとまず昨日から実践しようとしてみている。うまくいくかどうかはわからないので、他にもっとこういう方法使っているよという話があれば聞いてみたい。

適切な意思決定プロセスとメンバとの良好な関係が築ければ、95%は大丈夫

15) 適切な意思決定プロセスとメンバとの良好な関係が築ければ、95%は大丈夫。カンバン、スクラムなどのエンジニア組織のためのフレームワークだけで事が本質的に改善されることはない。よいマネージャーが多少ましになって、ダメなマネージャーがやや悪化するだけ。

本当にこれも直近に出会った課題過ぎて驚く。この言葉を見て、最近のやり方は少しずれていたと気づいた。最近はどうやってワークフローを整えていったらいいかっていうのを最重要視していた。しかし今思い返してみると、確かにその部分よりかは誰がどこまでどのように決めるのかが明確になっていてチームや個人の意思決定のプロセスが整っているというのと、みんなと適切にコミュニケーションをしていって良好な関係を築く、という部分が先決で、その後にどうやってそれを高速化するべきか考えるべきだと気づいた。


適切な意思決定プロセスはどのようになると良いかまだいまいちわからない。これからいろんな経験をしていくと分かるようになるのだろうか。本当に教わりたい。

メンバとの良好な関係は、結局まずはコミュニケーション量をどれほど作れるか、が重要に感じる。またそれぞれのメンバーをどれだけ理解できているかも重要そう。そのためにはメンバーの職種や考え方に対する理解を深める必要もありそうだし、1to1でのコミュニケーションを定期的に行うというのも必要に思えた。こちらもいろいろ試してみるしか方法はなさそう。

まとめ

マネジャー業務、まだ全然どのようになるとうまくいくかわからない。ただ昨日一つだけ気づいたのは、まずははじめの段階で初めの段階で、どうやってチームを自走するようにするかについて頭をフル回転させて考えておく、というのが重要そうという気づきも得られたので、そこも気をつけてみようと思った。

とにかくhttp://wazanova.jp/items/1574に書いてある内容は非常に参考になっておすすめでした。

つかまらない上司にならないために - 1分間マネジャーの時間管理を読んだ

1分間マネジャーの時間管理

1分間マネジャーの時間管理

  • パンローリング株式会社
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「1分間マネジャーの時間管理」を読んだ。非常に面白く、勉強になることが多かった。

この本は、マネジャーが時間に追われている状況をどう解決するかについて教えてくれる。この本においてプロジェクトにおける「次の対応」はサルと表現され、マネジャーが時間を作るためにはこのサルの管理をうまくしなければならないというような話で、時間に追われている状況の改善方法について説明している。書き方自体も時間に追われたマネジャーを主人公として物語風に進んでいくので、非常に読みやすく面白かった。

上に書いた通りの話なので、マネジャーになってなぜか忙しくなったと思う人は是非読んでみると良さそう。確かにそれで忙しくなってるわーみたいなことがいろいろ書かれているので参考になると思う。


この本の中でメインとなるポイントは

  • オンケン流サル管理の心得
  • 三つの時間をやりくりしよう

という部分と思ったのだが、まあそこは本を読むほうがわかりやすいので、今回も印象に残った部分を幾つかピックアップしてメモしておく。

今回印象に残ったのは以下の2つだった。

  • 管理職は「やらなくていいことを効率よくやる」ことに時間をかけてはいけない
  • つかまらない上司ほど苛つくものはない

管理職は「やらなくていいことを効率よくやる」ことに時間をかけてはいけない

この本の最初の方に次の言葉が書かれている。

管理職はマネジメントに時間をかけるべきであって、「やらなくていいことを効率よくやる」ことに時間をかけてはいけない。

最近いろんな本を読んでみると、大体これと同じようなことを言っていると感じることが多い。「イシューからはじめよ」を読んだ - $shibayu36->blog;で紹介した本も同様のことが書かれていたし、最近ちょっと読んだ[asin:B00CJ943KI:title]にも同じようなことが書かれていた。

大抵忙しくなってくると、なんか忙しいのでとにかく効率的にやるべきだと考えてしまってひたすら速度をあげようとしてしまうのだけど、それだと極限まで効率をあげても結局自分の時間というものに縛られてしまう。なので一旦取り掛かる前にこれは本当にやるべきなのかを見極めるということをするべきだと感じた。すべてのタスクをやる必要はなく、重要なタスクをピックアップするというのが重要そうだ。

つかまらない上司ほど苛つくものはない

この本の中に

誰にでも経験があると思うが、つかまらない上司ほどイラつくものはない

と書かれていた。これは確かにと思うと同時に自分自身も気をつけないとまずいと感じた。呼びかけても毎回数時間後とかにしか反応しない上司をもつと確かにイラつく時がある。


ではなぜつかまらない上司になってしまうのか。

例えば部下が本当はやるべき「次の対応」を自分で引き受けすぎてしまうと、それにより忙しくなりつかまらない上司になってしまう。部下にトラブルがおきましたがどうしましょうと言われた時に、「では一度こちらで対応を考えてみるよ」といった瞬間に、そのプロジェクトの次の対応を自分で引き受けることになってしまう。本当はその対応の検討は部下にやってもらうほうが早いにも関わらず、自分で引き受けてしまうということがある。これが続き、もし自分の時間が「次の対応」の対応ばかりになってしまった場合、部下の対応に忙しくなり、結果つかまらない上司になってしまう。

例えばすべての対応を自分の事前承認なしでは行ってはいけないとしてしまったとする。この場合、部下のすべての作業に対し、自分の確認作業を発生させてしまう。この件数が少ない場合には問題ないが、自分の時間の大多数をここに費やしてしまうと結果忙しくなり、処理が間に合わなくなる。すると結果つかまらない上司になってしまう。

例えば上に書いたとおり、やらなくてもいいことに対し、手をつけてしまったとする。いくら効率を良くしてもこれにより自分の時間を圧迫してしまうと、結局つかまらない上司になってしまう。

他にも理由はあるだろうが、結局は自分自身をチームの中で一番忙しい状態にしてしまうと、つかまらない上司になる。そしてマネジメントみたいなことを意識し始めると大体つかまらない上司に陥るイメージがあるので、気をつけたい。


つかまる上司になるには、仕事時間においてまず部下よりも自分のほうがゆとりがある状態を作らないといけない。このための方法論として

  • オンケン流サル管理の心得
  • 三つの時間をやりくりしよう

というものが紹介されていたので、非常に参考になった。

オンケン流サルの心得を簡単に説明すると、プロジェクトにおける「次の対応」をサルと比喩し、上司と部下は次の四点を決定するまで話し合いを切り上げてはいけないと決めるものである。

  • サルの特定(「次の対応」とは何か決定する)
  • サルの世話係(「次の対応」の担当者を決める)
  • サルの保険(万一のリスクに備える)
  • サルの定期健診(進捗報告会の日時と場所を決める)

それぞれの話について、この本では詳しく説明されているが、興味があったら読んでもらうと参考になりそうだと思った。

まとめ

今回は「1分間マネジャーの時間管理」を読んで印象に残ったことをメモに残した。特に先述したつかまらない上司というのは、ハマリポイントのように感じたので気をつけたい。

今回1分間シリーズを初めて読んでみたが非常に面白く、平易な文章で書かれていて、かつ150~200ページくらいしかページ数がないので、今後他のシリーズもどんどん読んでいこうと思う。

[asin:4478350132:detail]
1分間モチベーション

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