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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

長期投資にかなった投資信託の条件を学ぶ - 「投資信託はこの9本から選びなさい」読んだ

投資勉強編の続き。今回は「投資信託はこの9本から選びなさい」を読んだ。

タイトルだけ見るとかなり胡散臭いが、読んでみるとかなり参考になった。最初に投資や投資信託の基礎知識について解説をした後、今回の選択の条件が説明され、その条件でスクリーニングすると9本しか残らないというロジックで話が進む。ここで書かれている「選択の条件」というのは著者の決めの問題でもあるとは思うのだけど、一つ一つの理由はしっかり解説されており、非常に納得できた。


長期投資にかなった投資信託の条件というのが提示されているが、その部分がこの本の中で核心部分だった。その条件とは

1. 信託期限が無期限であること
2. 分配金を全額再投資に回してくれること
3. 購入時手数料がかからないノーロード型で、運用管理費用率が低いこと
4. 純資産残高が増え続けているもの。ただし、その残高があまりにも小さい場合は除外
5. 少額から自動積立で来て、自分の銀行口座から毎月引き落としが可能であること
6. (投資対象は「国際分散型」であること)

の6つ。

最後の6だけ括弧書きしているのは、ここが特に著者の決めの問題であるからと僕が考えているからである。実際には自分の運用の方針に従って、国際分散型の投資信託を選ばずに自分で分散させるという手も考えられる。ただし国際分散型であるほうが、自動的に投資のリバランスもしてくれるし、過去十年くらいの運用実績を見ても安定していることから、著者はこれを選択したほうが楽に安定した収益が得られるとしている。勉強になる。


この本から良さそうな投資信託の銘柄は得られたので、これをベースにしながら実際に銘柄の特性を比べてみるというのをしてみたいと思う。

同じ著者の本をもう一冊と、あとETFについてもある程度知っておきたいので、以下の様な本も続けて読みたい。

知っておきたい「酒」の世界史読んだ

なんかKindleで安売りしてたので買って読んだ。非常に面白かった。

タイトルの通り、酒が歴史の中でどのように作られていったかについて、時系列に紹介されている。ビール、ワイン、日本酒、ブランデー、カクテルなどなど様々なお酒の発生の起源が分かり興味深い。



この本を読むと、発生の起源はその土地の特色や歴史背景に依存している事がわかる。日本の例が分かりやすいと思うので、この本の中から日本における日本酒の発生の起源と日本におけるビールの話について軽く紹介しようと思う。


日本酒は米と米麹と水を使って作る酒である。なぜ日本ではこのように酒が作られるようになったかというと、以下の理由があるようだった。

  • 穀物として米がよく使われていた
  • 発酵させるための材料として、日本各地では麹が自然に見られる菌であり、かつ醤油や味噌などの発酵に使われていた

このようにその土地の特徴的な材料や文化的背景が、その土地での酒を形作っていたりすることが分かる。


また日本のビールの話も面白い。日本では生産されているビールの99%程度がラガービールらしい。僕は海外にはいろいろな種類のビールがあるのに、なんで日本のビールは同じような味のものが多いのかということが気になっていた。この本によると

  • ラガービールは製造には時間がかかるが、品質を一定に保つ事ができる、冷やしておけば長期間保存が利くなどのメリットがある
  • 大量生産される品質の均一な「商品」としてはラガービールのほうが都合がよかった

とのこと。おそらく日本でビールが流行りだしたのは、大量に生産するようになってからのため、このような比率になったのではないかと思う。最近ではラガービールでない種類のビールも目立ってきたので面白いなーと思う。



こういう感じで世界中の酒に関する歴史的な経緯とかを教えてくれる本だった。Kindleでむっちゃ安いのでおすすめです。