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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

「独学大全」読んだ

Twitterとかで見かけて気になってたので読んだ。

習慣レバレッジ、カルテ・クセジュ、検索語みがき、目次マトリクスあたりが自分の中で興味深い技法として知れたのが良かった。

読書メモ

* 習慣レバレッジ:自分のやりたい独学を、いつもやっている日課をトリガーに引っ掛けて習慣づける 1489
    * 1. 一日のうち頻繁に行う習慣(例: スマホを見る、トイレに入る)を選ぶ
    * 2. その習慣の直前に新しい習慣を行う。簡単ですぐ取り掛かれて短時間で終わるもの(例: 英単語1個覚えるなど)。習慣を作ることが目的なので、覚えきれなくても良い
    * 3. 2を繰り返し、少しずつ重い習慣に変えていく
*  現状のグラフ化や目標などを壁に貼っておくと、誰かの目に触れるかもしれないという可能性だけで、ノートに綴じ込んでいる場合よりも効果があると言われている 1713
    * パブリックポスティング
    * 気付き: コードレビューも、誰かに見られるかもというだけで良い設計になるみたいなところある気がする
* 会読:読書会の技法 1891
    * 1. 本を選ぶ or 先に人を集めてから本を選ぶ
    * 2. 参加者は当日までに読んでおく
    * 3. 参加者は自分の読みを持ち寄り共有する
        * 集まりに先立って、要約を作ったり、疑問点などをメモしておくと良い
    * 気付き: 読書会するときも、先に疑問点を持ち寄って議論をベースにした方が、短時間で実りがあるように感じることが多い
* カルテ・クセジュ:これから取り組もうとする分野について脳内知識を棚卸しすることで、学ぶ方向性を決める 2178
    * 気付き:経営・問題解決・SSLを学ぶときとかに使えそうな話題。miroとかで作っていくと範囲に制限がなくて良さそうか?
    * 1. 取り組もうとしている分野や課題について、なんでも思いつく限り何も書けなくなるまで書き出す
        * 知りたいこと、気になること、いくらか知っていること、聞いたことのある名前や用語など
    * 2. まずは知っていること、学んだことがあるもの、聞いたことあるものなど、知識に引っかかるものを四角で囲む
    * 3. 四角で囲んだものの中から気になる/大事そうなものを選んで調べる。調べたものはさらに四角で囲み、二重四角にする
        * この段階では短時間で調べていく
    * 4. いくつか調べた後で、項目同士で関係がありそうなものを線で結んでいく
    * 5. 3~4を繰り返し、項目を結びつけたカルテの変化と成長が落ち着いたら、今度はもっと知りたいと思うものをいくつか丸で囲んでいく
    * 6. 丸をつけた項目の中から、最も知りたいものを一つ選び、二重丸にする。これが学習のテーマとなる
* 検索語みがき:より精度の高い検索ができるワードを見つける 2473
    * 1. コトバンクなどを使い、表現の揺れやスペルをチェックし検索に使う言葉や表現を集める
    * 2. 1で収集したワードを検索にかける
        * 同じ事柄を表すものでも、専門的な情報がヒットしやすいものもあれば、素人が書いたブログばかり見つかるものもある
    * 3. Googleの検索結果や他のキーワードなどから、よく一緒に出てくる共起フレーズを集める
    * 4. 目的に合致しなかった検索結果によく登場する言い回しを集め、除外フレーズとする
* 文献たぐりよせ:文献から文献を探す 2592
    * 引用文献のリストから文献を見つける
    * 被引用文献からより新しい文献を見つける
        * Google Scholarとか?
    * 著者名から別の文献を見つける
* 教科書があるほど成熟した分野なら、そのうち最新の教科書を使うと良い 2814
    * 大学で使うレベルの教科書は学術的にも信用できるその分野の入門書となっていて、索引や用語集も充実し、次に何を読めばいいか信頼できる読書案内や文献リストが入っている
* 事典を先に引くことで基礎知識の手がかりを早めに見つけることができる 2871
    * コトバンク、EPWING版の百科事典
* 教科書で調べるときに大切なこと2つ 3236
    * 1. 取説を確認・熟読する。冒頭で意図を含めて構成と扱っている内容や教科書ならではの工夫などをを解説している
    * 2. 教科書独自の工夫を活用する
* 目次マトリクス:目次だけを読んでまとめることで、多くの文献で出てくる重要ワードを素早く集める 3793
    * 気付き: カルテ・クセジュ同様、体系的に学びたい新しい事柄に使えそう。目次からカルテ・クセジュに使うワードを見つけることもできそう
    * 1. 独学のテーマとごとにシートを作る。例: spreadsheetやmiroなど
    * 2. 文献のタイトル、著者名、目次から見出しや必要なら各章の概略を書き込む
    * 3. 同じ/似た内容をマーキングしたり囲んで繋いだりする
* タイム・スケール・マトリクス:デマの矛盾をあぶり出す 4144
* 掬読:必要なものだけ読み取る 4600
    * 1. 序論・第一パラグラフを読み「目的」「問い」を見つける
    * 2. 結論・最終パラグラフを読み、「答え」を見つける
* 問読:見出しから問いを先に作り、その答えを探す形で読む 4688
* 限読:決まった時間で読み終えることにより、速読のスキルをつけていく 4760
    * 読む時間を決めて、先に読み終えるための作戦を5分くらいで決め、実際に読む
    * 習慣とすることで自分の読み方と読書スキルを再構築する
    * 目次・索引が充実した本、論文のようにフォーマットが決まっているものは限読に向いている
* 外国語と数学を学ぶと、利用可能な学術資源の範囲を拡大する 6421