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論理的な文章の技術を学ぶため「理科系の作文技術」を読んだ

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

最近ブログで文章を書く時にどのように書けばよいか迷うことが多いため、久しぶりに「理科系の作文技術」を読んだ。昔はあまり文章を書いてない時に読んだのでピンと来ないことが多かったが、今回はブログをずっと書き続けていたおかげか、面白く感じるポイントが多かった。

論理的な文章を書くために重要な技術が学べるので、研究論文を書く人やブログを書く人、仕事で文章を書く人全てにおすすめできる。

特に面白いと感じたのは以下の3点だ。この点について自分の言葉でまとめてみたい。

  • 文書を書く前の準備作業
  • 序論に必要なこと
  • 意見を記述するときの書き方

文書を書く前の準備作業

この本では文書を書く前にまず準備作業をすることが大事だと述べている。もしそれを無視していきなり書きはじめると、文章の失敗の原因になることが多いようだ。


準備には次の段階を踏む。

  • 文書の役割の確認
  • 主題の選定
  • 目標規定文
  • 材料あつめ

まず文書の役割を確認しなければならない。その文書が誰に向けて書くものなのかによって前提は異なるし、公開の場で自分の意見を述べるものなのか、社内向けのマニュアルかなど、目的によっても書くべきことは異なる。

役割を確認したら主題を選定する。主題とはその文書で主として何を論じるのかというものである。基本的に1つの文書では1つの主題に集中すべきとされている。

その後、目標規定文を作る。目標規定文とは、自分は何を目標としてその文書を書くのか、そこで何を主張しようとするのかを熟考して、それを一つの文にまとめて書いたものである。

最後に材料集めをする。これはいろいろと調べながらメモをとるなり、図を書いてみたり、そういう作業である。


これらの作業の中で、僕は目標規定文の設定が重要と感じた。文章を書いたり、プレゼンテーションを準備したりする最中に、話が逸れてしまい、結局何を伝えたいのか分からないものになることがよくある。そのため、最初にこの文章で何を伝えたいかを一文ではっきりさせることにより、ゴールが決まり、一貫した文章を書くことができるのだろうと感じた。

序論に必要なこと

この本では、序論・本論・結びという構成で、どのように書くと良いか3章に書かれていた。その中で、序論に必要なことが述べられている部分が非常に面白かった。

この本では、序論には以下の二つが必要とされている。

  • (1)読者が本論を読むべきか否かを敏速・適格に判断するための材料を示す
  • (2)本論にかかる前に必要な予備知識を読者に提供する

(1)はつまり文章の要旨を最初に示すということらしい。最近流行っていたTL;DRもこれに近いと思う。

(2)の予備知識として、よく要求されるのは次のものであるようだ。

  • 本論の主題となる問題は何か
  • その問題をなぜ取り上げたか
  • その問題がなぜ重要か
  • 問題の背景はどんなものか
  • どういう手段によってその問題を攻めようとするのか


ここまで本で説明されていて、非常に参考になる内容ではあるが、しかしこれを読んでも序論をうまくまとめるのは難しい。序論がうまく書けないと、そもそも読んでもらえないことにつながるので、とにかく多くの文章を書きながら書く技術を洗練させていくしかないと感じた。

意見を記述するときの書き方

この本では、理科系の文章では事実と意見を明確に分けて、正しく書き分けることは重要であると書かれている。その中で意見を記述するときの書き方が参考になった。


まず、意見は、「私は〜と考える」という書き方が基本である。例えば、「私はこれが最良の方法であると考える」などである。それを基本とした上で次のルールがある。

  • 意見の内容の核となることばが主観に依存する修飾語である場合には、基本形の頭(私は)と足(と考える)を省くことが許される
  • そうでない場合には頭と足を省いてはいけない

主観に依存する修飾語というのは、例えば「すぐれた」や「おいしい」などの言葉である。もしこれらの言葉があれば「私は」と「と考える」は省いても良い。しかしそれらの修飾語がなければ、頭と足を省いてしまうと、意見の記述が事実の記述に変わってしまうので、それはしてはいけないということのようだ。


意見の記述方法についてはこのように述べられていたが、意見の記述を正しく行うのは大切であると感じる。なぜなら、自分の意見を事実かのように述べて炎上しているのをよく見るからだ。

また逆に考えて、意見を正しく記述していない文章も多いだろうから、記事を読む側の立場として、その文が事実であるか意見であるかは常に考えなければならないと感じた。

まとめ

今回は「理科系の作文技術」を読んで、その中で面白かった内容について自分の言葉でまとめてみた。

ただ、文章の構成という観点では非常に参考になったが、もう少し細かい単位でどのような表現を使うと分かりやすい文章になるのかといったテクニックについては学ぶことが出来なかった。このことについては、以下の本が良さそうだったので続いて読んでみようと思う。

文章力の基本

文章力の基本

読書メモ

以下は自分が読んでいた時の読書メモである。参考のため貼っておく。

  • 仕事の文書を書く時には、事実と意見との区別を明確にすることがとくに重要である 7
  • 文章を書く前に、まず準備作業が必要 13 ☆
    • 文書が何のためのものか確認する 15
    • 主題(その文書で主として何を叙述するか、何を論じるのか)を選定する。1つの文書は1つの主題を 17
    • 目標規定文を書く。自分は何を目標としてその文書を書くのか、そこで何を主張するかを、一文にまとめて書いてみる 22
  • 基本的には序論・本論・結びという構成 34
  • 序論で必要なのは 35 ☆
    • 読者が本論を読むべきか否かを敏速・適格に判断するための材料を示し、
      • Abstractのようなもの。本文のサマリー
    • また本論にかかる前に必要な予備知識を読者に提供する
      • 本論の主題となる問題は何か
      • その問題をなぜ取り上げたか
      • その問題がなぜ重要か
      • 問題の背景はどんなものか
      • どういう手段によってその問題を攻めようとするのか
  • 書くときは概観から細部へ。まずおおづかみな説明を与えて読者に概観を示してから、細部の記述に入る 42
  • パラグラフとは、ある一つのトピックについてある一つのこと(考え)を言うものである 64 ☆
    • パラグラフには、そこで何を言おうとするか一口で述べるトピック・センテンスを含む
  • トピック・センテンスは、できればパラグラフの最初に書きたい 64
  • トピック・センテンスをパラグラフの最初に持ってくることを忠実に守るのは難しい 66
    • 先行するパラグラフとのつなぎの文を最初に書かなければならない場合がある
    • トピック・センテンスを第1文とするパラグラフばかりが続くと、文章が単調になる傾向がある
    • 日本語の文の組み立てがこれに向かない
  • 事実の記述での注意点 107
    • その事実に関してその文書のなかで書く必要があるのは何々かを十分に吟味せよ
    • ぼかした表現に逃げずに、できるだけ明確にかけ
    • 事実を記述する文はできるだけ名詞と動詞で書き、主観に依存する修飾語を混入させるな
  • 意見の記述は、「私は〜と考える」という形で書くのが基本 108
  • 意見の記述では 110 ☆
    • 意見の内容の核となることばが主観に依存する修飾語である場合には、基本形の頭(私は)と足(と考える)を省くことが許される
    • そうでない場合には頭と足を省いてはいけない