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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

リモートワークに必要なスキルの言語化を試みる

最近リモートワークでしばらく暮らしたところ、オフィスの時より人によって成果の差が出やすいと感じている。また昔からリモートワークしてきた人の様子を見ていると、仕事の進め方がうまいと感じることが多い。このことから、リモートワークに重要なスキルが何かあるはずだと感じていたのだが、自分の中でちゃんと言語化できていなかった。

そこで以下の資料を読み、少し言語化してみたのでメモ。


いくつか読んで、自分の中で以下のキーワードが重要なのかなと考えている。

  • セルフマネジメント
    • モチベーション・集中力コントロール
    • メンタルケア
    • タスクマネジメント
  • コミュニケーション
    • こまめなアウトプットによる状況の可視化、それによる信頼の醸成
    • 曖昧でない言葉で全てを伝えるコミュニケーション
    • こまめな賞賛や雑談でのエンゲージメント向上
    • 会社全体の情報の透明化
  • 自宅での快適な仕事環境
    • 肉体 -> ネットワーク -> 音声 -> その他

セルフマネジメント

リモートワークではセルフマネジメントが重要と言われているが、もう少し分解すると、モチベーション・集中力コントロール、セルフメンタルケア、セルフタスクマネジメントあたりが重要だと感じた。

元々オフィスによって(もしくは人がいる場所に行くことによって)ベースとなるモチベーション・集中力が生み出されていた場合、それが無くなったため、自分でコントロールする必要がある。例えば、前日にやりかけにする、その日にやるべきことを書き出す、やる気がなかったらすぐに手を動かせるタスクをまずやる、などといったテクニックがある。

また他者から自分の様子が見えなくなったことにより、周りが自分の不調に気付きにくくなった。そこでセルフメンタルケアが重要になってくる。自分のメンタル状況の可視化、寝る前にその日の自分を労うなど、マインドフルネスやセルフコンパッションなどのスキルがあると良い。

他者から自分の様子が見えなくなったことは、仕事の進行の見えやすさにも影響してくる。そこで、周りから安心して仕事を任せられるためには、セルフタスクマネジメントが重要になってくる。タスク分解や報告の手法を身につける必要がある。

コミュニケーション

リモートワークでは、コミュニケーションに重要な非言語情報がほぼ全く伝わらない。これにより文脈やニュアンスの伝達、信頼感の醸成が難しくなっている。そこで全ての情報を過剰になってでも「言語情報で伝える」という努力が必須になる。

例えば先にあげたことが重要になってくる。

  • こまめなアウトプットによる状況の可視化、それによる信頼の醸成
  • 曖昧でない言葉で全てを伝えるコミュニケーション
  • こまめな賞賛や雑談でのエンゲージメント向上
  • 会社全体の情報の透明化

自宅での快適な仕事環境

スキルといったものの、もちろん自宅で快適に仕事をする環境を整えることも重要である。肉体 -> ネットワーク -> 音声 -> その他の順で大事に感じた。

  • 肉体
    • 肩こり・目の疲労・病気など、肉体がダメージを負っていると仕事どころではなくなる
    • 机や椅子、ディスプレイ、照明、空調など
  • ネットワーク
    • いかに良い音声やビデオ環境を用意しても、ネットワークが不安定なら全く意味がない
  • 音声
    • 同期コミュニケーションで音声をクリアに保つことでコミュニケーションの質を上げる
    • イヤホン、マイク、Krispなどのノイズキャンセリングソフトなどに投資する

まとめ

今回はリモートワークに必要なスキルを自分の中で言語化してみた。リモートワークのスキルをどんどん身につけていきたい。

参考: リモートワーク大全の読書メモ

* 社内のメンバーへの可視性(による信頼性の向上)のためや、自分の達成感のためにも、取り組んでいることをこまめに発信する 307
    * 成果だけではなく、挑戦や努力も発信
    * 気付き:アウトプットの形はなんでも良いと思う。PRをこまめにでも良い
* 信頼関係を培うベースは、ちゃんと様子が見えること 588
* とにかく言語情報で伝える
    * 感謝も賞賛も言葉で伝えよう 595
        * 気付き:非言語情報で伝わっていたものは全て伝わらない前提で、より言葉を多く働く
        * ピアボーナスなど感謝を伝える仕組みはリモートワークとも相性が良い
    * 誤解なく伝える。主語と述語を明確に。どちらとも取れる曖昧な表現はなくす 606
* 行間を読みすぎて誰かの言葉を悪く受け取らないようにする 613
* リモートワークではセルフマネジメントスタイルが重要 780
    * 前日にやりかけにしておく
    * その日にやるべきことを書き出す
    * チームにやることを宣言する
    * すぐに手を動かせるタスクをやる(2 Minutes Starter) 861
    * 寝る前にその日一日頑張った自分をねぎらう 1019
* リモートチームのコミュニケーションのベースは、それぞれが自分のやるべきことをやっていると信頼すること 1724
* リモートでは言葉で伝えることは必須の能力 1744
* ローコンテキストなコミュニケーションを行う 1748
    * 問いかけるときは背景と意図も伝える
    * ニュアンス(言外に表された話し手の意図、表現や微妙な差異)も言葉で伝える。難しかったら絵文字も使う
* ローコンテキストな会話のポイント 1799
    * 言葉を省略しない
        * メッセージの宛先、主語と目的語、背景・意図・目的
    * 明確な言葉を使う
        * 期間:今週中 -> 今週の金曜まで、少し早めに -> 15分前まで
        * どちらの意味にも取れる言葉を使わない:大丈夫です
    * 話をしている目的を伝える
        * 相談に乗って欲しい、承認して欲しい、フィードバックが欲しいなど
    * 分からない場合はそのまま伝える
    * 返事には理由を添える
    * 1投稿1トピック
* チャットでメッセージを送った後、即座に返事が来ることを「毎回、常に期待するのは控える 1906
    * 緊急の場合は明確な期限付きで伝える
* いいねはたくさんしよう 2065
* 会議など仕事で集まる機会の前後にコミュニケーションのための時間も確保する 3229
* フルリモートになると、大体の人は自分のチームに関連するアップデートだけに注目し、他チームの活動が見えなくなる 3340
    * 気付き:実際に起こっている問題に見える
        * これが起こるとどうなる? -> 自然な知見共有が起こりづらく局所最適になりうる、全社の方向性がバラバラになりやすい
    * 毎週金曜のランチ会などで対策するなど
        * 気付き:バーチャルなランチルームがあるともっといいけど