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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

最近読んだ本 - 「マリオネットの罠」「アンネの日記」「玩具修理者」「動機」「猫を抱いて象と泳ぐ」

久々に小説などの本を読もうと思って、最近いくつか読んでいたので、ブログに書いておく。

マリオネットの罠

最初に読んだのは、赤川次郎さんの「マリオネットの罠」。小説を読むこと自体が久しぶりなので、感受性が必要なものより、昔から好きな推理小説系を読むほうが良かろうと思って、これを選んだ。

最初の方からテンポよく物語が進んでいって、そのスピード感で最後まで読み切れ、非常に面白かった。これが赤川次郎さんの処女長編と書かれていたのを見て驚いた。この著者の小説はこれまであまり読んだことがなかったので、今後読んでいきたい。

アンネの日記

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自分が大学に入って以降、戦争の歴史にも興味が出始めていた。「アンネの日記」はいつか読みたいと思いながらずっと読んでいなかったので、これを機に読んだ。

日記という形式を取っているので、冗長な部分も多く、多少退屈な部分も多い。しかし、戦時中に迫害を受けていたユダヤ人のリアルな心情というのが見られるという点で興味深かった。最後に突然日記が終わるのもリアルで恐ろしい。

玩具修理者

短編が二つのっている。

一つ目は、玩具修理者という話。登場人物の二人が、玩具修理者という、生きているものだろうがなんでも直してくれる人について会話をするというストーリー。最初は何気ない会話に見えるのだけど、どんどん奇妙な展開になっていく。

二つ目は、酔歩する男という短編。こちらは時間をテーマにしている。あまり後味は良くなかったが面白かった。

両方共、小説におけるホラーというジャンルを表すとおり、じんわりとした恐怖感がある作品だった。

動機

これも推理小説系。長編と思って読んでいたら、4作品載っている短編集だった。タイトルにもなっている「動機」という短編は、すぐに物語に入り込む事もできて面白かった。他はそこまでという感想。短編系はあまり好きではないので、物足りなかった。

猫を抱いて象と泳ぐ

博士の愛した数式」などを書いている、小川洋子さんの作品。非常に面白かった。今回紹介する5つの中では一番おすすめ。

チェスの才能を持つ少年が主人公の作品。この主人公は、特殊な事情でチェス盤の下でしかチェスを指せず、しかしその状態で非常に美しい棋譜を作ることから、「盤下の詩人」と呼ばれていた。この小説の文章自体もこの主人公が冠した名称のように、詩のような美しさがあって、そこが非常に良かった。

まとめ

久々に一気に小説などを読んだ。面白い作品もっと見つけていきたい。