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クラスター株式会社のソフトウェアエンジニアです。エンジニアリングや読書などについて書いています。

ぐるなび「No.1サイト」への道を読んだ

ビジネスを学ぼうシリーズ第3弾。今回はぐるなびの話。

この本ではその名の通り、ぐるなびを滝社長がどのように成長させてきたかということについて、初期の段階からビジネスモデルの転換を含めて書かれている。前回のサイバーエージェント藤田社長やカカクコムの槙野社長とはまた違った経営をしているところが分かって面白かった。

この本の中で印象に残っているのは以下の3つ。

  • 滝社長の先見性と明確なビジョン
  • 全員をヒラ社員に戻した
  • 夢と執念を持続する

滝社長の先見性と明確なビジョン

まずこの本を読んで一番感じたのが、滝社長が非常に先見性を持っていて、明確なビジョンを持っているということ。インターネットが発達する以前からその可能性について感じ取っていたり、外食産業が大規模な市場なのに対して情報流通が発達していないことをいち早く見出したり、ぐるなび構想初期の段階からその後のビジネスモデルの展開まで考えられてたりと、先読みがしっかりしており明確にビジョンがある。

ぐるなびを始めた当初からまず月額3000円という低価格で掲載店舗を増やしメディアとしての価値を伸ばすフェイズ1と、その後このメディアの価値に気づいた飲食店に向けてさらに単価を上げるというフェイズ2まで構想されているのが驚く。ここまで考えられているからこそ、きちんと事業を回していける会社を作れているのだなと思った。

全員をヒラ社員に戻した

このフェイズ2に移行した時にラディカルな組織変更を加えているのも面白い。

このフェイズ2ではとにかく店舗数を増やすという営業スタイルから、これまで月額3000円という安い契約をしていた店舗に高価格なプランを導入してもらうという営業スタイルにガラリと変わることになる。その時にどのようにこの意識の転換をさせるか考えた時に、滝社長が行ったのは全員をヒラ社員に戻すということだった。もちろん事業部長といった役職の人もヒラ社員に戻った。

その時に働いていたメンバーにとってはたまったものでは無かったと思うが、これにより確かに社員の意識改革が行われ、実際にフェイズ2のスタイルへ会社全体が移行しているのも面白い。またその後成果を上げたメンバーには報酬という形できちんとフィードバックしている。

この話を見ると、自社内の意識改革を行うのに、組織構成を変えるなどといったことも利用できるのだなと感じた。

夢と執念を持続する

この本の中にベンチャー成功のための十二ヶ条というのがあるのだけど、その一条が次のものだった。

その第一条は、「夢と執念を持続する」ということ、そして「事業スタート時に掲げた企業理念を忘れるな」ということである。

同じように藤田さんも槙野さんも最初に掲げた理念をずっと持ち続けている。起業家にとって最初に掲げた理念を変わらず持ち続けるのは難しいことなのだろうと思うが、そこは忘れずにしないと成功もないのだろうなと感じた一言だった。

まとめ

ビジネスを学ぼうシリーズ第三弾でぐるなびの本を読んだ。第四弾は「渋谷ではたらく社長の告白」です。