伏線回収系ということで面白そうと思って読んだ。
前半の方はそこまで動きが速くなかったのだけど、半分辺りからどんどん先が気になって最後まで読み切ってしまった。一番最後の方のクライマックス感良かった。
いわゆるトリック部分も面白かったのだけど、それ以外にタイトルになっている「慟哭」のとおり、深い悲しみをテーマにそれぞれの人の感情が非常に良く描かれていた。親の感情というのはまだわからないけど、そのくらいの強い感情なのだろうというのが感じられてよかった。
伏線回収系ということで面白そうと思って読んだ。
前半の方はそこまで動きが速くなかったのだけど、半分辺りからどんどん先が気になって最後まで読み切ってしまった。一番最後の方のクライマックス感良かった。
いわゆるトリック部分も面白かったのだけど、それ以外にタイトルになっている「慟哭」のとおり、深い悲しみをテーマにそれぞれの人の感情が非常に良く描かれていた。親の感情というのはまだわからないけど、そのくらいの強い感情なのだろうというのが感じられてよかった。
「1分間顧客サービス」を読んだ。これで1分間マネジャーシリーズは全部読んだ。
この本は、熱狂的なファンがいるような顧客サービスを作るための秘訣について教えてくれる。他の1分間シリーズと同じく物語風になっていて、非常にすぐ読める。けっこう面白かった。
いつもどおり本の中で印象に残ったところについて書いていこうと思う。
この本の中に、良い顧客サービスを作るためにはまず「顧客を中心にした完全なビジョンを作らなければならない」と書かれている。つまり、自分たちの顧客が使う上で、自分たちのサービスが理想としてはどうなっていなければならないかを考えなければならない。
理想を考えておくと、目標が決まる。理想を考えておくと、今の現実との比較ができる。今の現実と比較ができるというのは非常に良いことで、ここまで来るとあとはその違いを少しずつ埋めていくだけで少しずつ改善ができるようになる。
この手法は顧客サービスをよくする以外にも使えるように感じる。例えば自分のスキルが足りなくてなんとなく不安みたいな状態になった時。そういう時は最初にまずどうなったら不安がなくなるか理想を考える。その後その理想と今の自分で足りないスキル項目を明らかにする。あとはそれを1つずつ潰していく。こうすることでただ漠然と不安に思っているだけでなく、スキルを成長させることが出来る。
結局はまずは共有化出来る目標を何か作らないといけないのだなと感じた。
この本の中に「顧客が何も言わない時に熱心に耳を傾けないといけない」と書かれていた。それは大体の顧客は不快に感じてもそれを口に出さずに黙るため、何も言わない時にこそ不満点がある可能性が高いからということらしい。
最近サービスを作る時にアンケートとかもやってるんだけど、それにも同じようなことが言えるなーと思う。アンケートを送ると大体回答が偏ったりする。例えば自分のサービスを使っているユーザは大体PCを使っている、というような結果が出るとか。でもそういう時に顧客が求めているのはPCでの使いやすさだと早合点してはいけない。実際にはスマホのユーザは使いづらくて何も言わずに去ってしまっていて、アンケート上では出てきていない可能性もある。
このようなことを考えると、やめてしまったユーザとかそういうのにもきちんと焦点をあててインタビューなりしていき、声を引き出さないといけないのだろうと感じた。
この物語の中で、熱狂的ファンがいるサービスを作るために、「熱狂的ファン指標というものをつくって、毎月、各部門と全従業員の評価をおこなっている」ということが書かれていた。
この話は面白い。これは熱狂的ファン指標というのが重要なのではなくて、会社が大事にしているポイントをきちんと評価指標とすることによって、社員に重要なポイントを伝えていることが面白い。
このように評価によって会社のメッセージを伝搬させるということも出来るのだなと感じる。
今回は1分間顧客サービスを読んで、印象に残った所を書いた。
ここでちょっと疑問に思ったのが、「顧客サービス」って一体なんだろうということだ。僕の中では結局はすべての仕事が顧客サービスなのではないかと思う。Webサービスを作るのは利用しているユーザに対する顧客サービスであるだろうし、人事の仕事も社内のメンバーを顧客としたサービスになっている。仕事というのは社会に対して価値を出すというものであるので、それは結局は他の人にとって価値を発揮している。その時により良いものにするためには、「誰に」対して価値を発揮しているのかを必ず頭にとどめておく必要があると感じた。
これで1分間シリーズはすべて読み終わった。総じて非常に平易に書かれているわりにポイントを抑えていて良い本だった。マネジャーになったらとりあえずこの5冊は読んでみると良いと思う。
僕は学習をする際には書籍を参考にするのが好きだ。なぜネットとかではなくて書籍を参考にするかというと、書籍のほうが学びたい事柄についてネット情報や人から教わるのと比べて、どちらかというと体系的にまとめられていると思っているためだ。
ただし書籍を参考にしている時によく陥りがちなのが、「学習する」という目的を忘れて、「本を読み切る」という事自体が目的化してしまうことだ。こうならないため、僕はこの書籍を読む目的をはっきり決めるようにしている。その目的が大体3つくらいの種類に分類されてきたので、今回はそれについてまとめてみようと思う。
僕の中で学習目的で書籍を読むときは以下の三つの目的のどれかに絞っている。
この三つのどの目的で本を読むか、自分の中で明確にしてから読むようにしている。
これは単純。今まさに課題に直面していて(例: チームの開発フローがうまくいってない、レビュー体制がうまく回らない、等)、それを解決する方法を見つけるために書籍を読むということ。
この場合、課題は明確であるので、
という順で本を読み進める。このようにすることで、課題の解決方法を効率的に書籍から集めることができる。
このような読み方で本を読んだのは例えば以下の様なもの。両方共自分がマネジャー的立場になって、どのように振る舞えばよいかという課題が現れてきたので読み進めることにした。
たまにあるとおもうけど、これまでやったことが無いことをやった時に、なぜかこの日はうまくいった、なぜかこの日はうまくいかなかった、みたいなことが起こることがある。最近の自分の例だと、自分が会議のモデレータ役を数回やった時に、この会議ではうまくいったという気分が残ってるのだけど、この会議ではなぜかうまくいかなかったという気分が残っている、みたいな感じ。
この時に、うまくいったのがなぜか言語化できていないと、次から同じように反復してうまく出来るようにならないと思っている。なのでたまたまうまくいったものを今後は反復して行えるように書籍を参照にして、言語化するというステップを設けるようにしている。
この目的の場合、以下のようなステップで書籍を読むようになる。
このように読み進めると、自分がたまたまうまく出来た理由を言語化することができるので、その後うまくいく方法を反復できるようになる。
このような読み方で本を読んだのは会議についての本。一週間ひたすら会議を主催しまくる週があったのだけど、その時にうまく行った時とうまく行かなかった時があったので、書籍による言語化をはかった。
会議の前に決めることは何か - 「感動の会議!」読んだ - $shibayu36->blog;
インターネットの情報を参考にするときは、自分の中で検索ワードが決まっている事が多い。そうすると自然と知りたいことを知るというふうな状態に陥ってしまう可能性がある。書籍の場合、ある程度その中に知りたかったこととは違う何かが書かれていることがあるので、視野を広げるためにも書籍は参考にできる。
この目的の場合、以下のステップで書籍を読むようになる。
例えば僕の場合、サービスディレクターになった時に、できるだけ他の職種の視点を知っておいたほうが良いのではないかと考え、視野を広げるためにそれらの職種の人に聞いて良い本を紹介してもらい、ざっと流し見をすようにした。デザイナーの視点、プランナーの視点、ビジネスの視点など様々な視点を見つけるようにした。
このような読み方で本を読んだのはいくつかある。
デザイナーの視点。
「クジラは潮を吹いていた」を読んだ - $shibayu36->blog;
プランナーの視点。
"気持ち"をデザインしてはじめて"仕組み"が機能する - 「コミュニケーションをデザインするための本」を読んだ - $shibayu36->blog;
経営・ビジネスの視点。
「爆速経営 新生ヤフーの500日」を読んだ - $shibayu36->blog;
良い書籍は体系だてられた知識を効率的に教えてくれることが多く、非常に効率よく学習を進めることが出来る。これが僕が学習する時に書籍を読むことが多い理由である。
しかし、ここにも落とし穴がある。書籍というのはなんとなく読みきった時の達成感がある。この達成感が強いことにより、少し間違えると「学習すること」が目的だったはずの書籍を読むという行為が、「書籍を読むこと」が目的にすり替わることがある。これはよく手段が目的化する典型例だと思う。
そのため僕はこの本はなんで読むのかというのをきちんと目的を立てて読むようにしている。それをしていった結果、大枠は今回紹介した三つくらいに収束したので、それについてもう一度言語化しておくためにまとめた。
これからも目的を忘れることなく書籍を参照していきたいと思う。
本の読み方については他にもいくつかエントリーを上げているのでそちらも参考にどうぞ。
最近の本の読み方 - $shibayu36->blog;
先に疑問を考えてから本を読む - $shibayu36->blog;